【まとめ】リスティング広告における"Hagakure(はがくれ)"という考え方について ~ リスティング ディスプレー広告編~

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1."Hagakure(はがくれ)"の根本的な考え方は検索とディスプレイ広告で一緒

 

今回はディスプレイ広告における"Hagakure(はがくれ)"について紹介をしていきますが、根本的な考え方はディスプレイ広告と検索広告で異なることはありません。これは前回の記事でもご紹介したようにAdwordsという仕組みの根本が "より良いパフォーマンスをユーザーに返すために、判断を正確にするための統計的なデータ量"が必要ということによるものです。

参考記事:http://shirofune.atelier.hmup.jp/blog/hagakure 

上記を踏まえつつディスプレイ広告ならではのポイントについてご紹介していきたいと思います。

 

2.ディスプレー広告におけるpCTRはAd Creative × Placement Level

まずAdwordsで最も重要な指標となるpCTR(predicted CTR) = Ad Rankは、検索同様広告 = Ad 単位に付与されます。このAd Rankが計算できなくなるほど、インプレッションが少なすぎると検索広告同様Ad Rankを正確に付与できないので露出が制限されることになります。ただし、検索広告とは異なりディスプレー広告はインプレッション量がそもそも多いのであまりこの"制限"されるという事態が起きているケースは比較的少ないのではないでしょうか。最もこの影響が出やすいリターゲティング広告でも、インプレッション量の前のフィルターとしてリストのサイズ(100未満)が存在するので、そこを注意して設計すれば自ずとクリアしている可能性が高いように思われます。ただし、表題にもあるように正確にはAd Creative ×Placement Level で 判断されるため、リストサイズが掲載するための最低閾値ラインを超えていたとしてもやはり細分化しすぎることは注意が必要です。配信対象を決めるTarget (特にリターゲティング)のサイズと配信ボリュームを確認した上で検討することが必要になります。

 

3.コンバージョンオプティマイザー(CO)を使う or 使わない の 判断が一番大事

前章で紹介したように、ディスプレー広告においては検索同様Ad Creative単位を基本としてpCTR = Ad Rankは付与されますが、そもそものインプレッション量が多いので、Targetの細分化による露出制限(検索でのlow search volume)の影響は少ないと想定されます。ではデイスプレー広告において"Hagakure(はがくれ)"を考慮したアカウントの設計で最重要なポイントとはなんでしょうか?それはコンバージョンオプティマイザー(以下、CO)の使用有無です。この理由を次にご紹介いたします。

COの使用有無によるアカウント構造の設計の違いを正しく理解するためには、COが入札対象としている指標 = シグナルを正しく理解する必要があります。COが利用しているシグナルで公表されているものは下記になります。

 【Behavior = ユーザーの行動】

  ・recency = 前回のサイト訪問からの経過時間

  ・pv = サイトで閲覧したページ数

  ・value of product = サイトで閲覧した商品の合計金額

  ・site previously visited = 過去にアクセスしたサイト

 【Demographics = ユーザーの属性】

  ・age, gender = 年齢と性別

  ・location = 地域

  ・device = デバイス

  ・interests = 興味・関心

 【Contents and Context = 閲覧しているコンテンツとセッション中のコンテキスト】

  ・Contents = 閲覧中のコンテンツ、構成、キーワード

  ・Time and day and  Week = 時間、曜日

 

 【Ad characteistics = 広告の特性】

  ・Ad Format and Ad Perofmance = 広告のフォーマット、掲載結果

 

実に様々な種類のシグナルを確認していることがわかります。これらをCOを使わずにTargetingを細分化して設定することはかなり困難(=一部Contetxt、site previously visited などは不可)です。COを使うと決めた場合、COが正しく稼働するためCOに学習させるデータ量を増やす必要があるので、考慮されるシグナル以外は基本的に設定することは推奨されません。現状だと、サイト階層はシグナルの対象外となっているため、この切り口を中心にTargetingを分割する以外はCreativeのFormat(テキストやバナー、サイズも含め)含め統合した構造が正しい形になります。一方でCOを使わない場合、効果を非常に左右するTargetingの切り口を分ける必要が出てくるため(Recency、Adformatを中心とした)ある程度細分化することが必須となります。では最後にCOを使う or 使わない は どういった基準で決めるべきか?についてご紹介したいと思います。

 

4.COが必要とする統計的データ量

 

COの利用可否を決める最も大事なポイントは、やはり"統計的データ量"となります。COもAdwordsから提供されている仕組みであり、その根本の仕様には"統計的データ量"を前提としたアプローチが用いられております。まずCOが設定できるためには最低15CVが必要です。ただしこの15CVではデータサンプルが小さいため、初期のデータ収集期間に約4週間、そしてCOの設定変更に対応するために約2週間程度かかると言われています。最低ラインは15CVですが、実際に運用において有効的な活用ができるには100CV程度が推奨ラインとされます。この基準値を目線としてCOを使用する or 使用しないを判断し、その判断を踏まえた上でそれに適したアカウント構造を設計することが重要になるのです。

 

5.まとめ

以上2回に分けて"Hagakure(はがくれ)"という考え方を紹介してきました。繰り返しになりますが”Hagakure(はがくれ)”という考え方は、Adwordsの仕組みに組み込まれている思想を説明したものです。Adwordsという仕組みを正しく理解し、その特徴を踏まえた時にどのように活用することが最もそこからのパフォーマンスを最大限引き出せるかという考え方になります。そのため”Hagakure”の成否について議論すること自体にあまり意味がないことだと思います。それはある意味Adwordsの仕組みそのものについての成否を議論することと同義になるからです。私たちが本来やるべきことは、Adwordsという仕組みを十分理解し、その仕組みを活用して色々なケースから最大限のパフォーマンスを引き出すことだと思います。100個のケースが存在すれば100通りの引き出し方があるはずです。その引き出し方の工夫や開発を日々実験し、磨き上げることこそが最も重要なアクションなのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ShiroKuro

ShiroKuro

インターネット広告の代理店で運用を10年。コンサルティングやオペレーションの仕組み・サービス設計を担当。その後、独立してWebエンジニアへ転身。Webマーケティングのオペレーションエンジンを日々開発中。 #twitter https://twitter.com/ShiroKu93776123

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