Original

【リスティング運用 運用講座】 本気で効果改善を狙うために必要なこと 〜除外キーワードを100%使い倒す方法 〜

 

リスティング広告はインターネット広告の中でも最もスタンダードで、誕生して10年以上経っています。最近では、faceook、Instegram、LINE、TwitterなどSNSプラットフォームの重要性も高くなっていますが、その中でもインターネット広告の中で相変わらず重要なポジションを占めているがリスティング広告ではないでしょうか。

 

この記事ではリスティング広告の運用講座という形で、約10年以上たくさんの人がリスティング広告を運用し、研究・経験を重ねた上でわかった、効果を出すために本当に必要なことを5回に分けて説明していきたいと思います。またそこに併せて最新のAI(人工知能)による自動化トレンドのエッセンスを加えて、2018年版という形でご紹介していきます。

 

第1回:リスティング広告 キーワード選定

第2回:リスティング広告 キャンペーン設計 (+Hagakure)

第3回:リスティング広告 入札(+コンバージョンオプティマイザー)

第4回:リスティング広告 除外キーワード

第5回:リスティング広告 オーディエンスデータ活用

 

目次

1.4つのマッチタイプの特徴(メリット・デメリット)

2.マッチタイプの理想的な活用方法とは

3.失敗する除外キーワードの活用方法

4.除外キーワードは"構造的"に設計することが重要。

5."構造的アプローチ"で除外キーワードを設計する方法とは?

6.マッチタイプ・除外キーワードの自動化ツールとは?

 

 

 

リスティング広告の運用において除外キーワードを100%使い倒すためには、まずadwords、yahooで用意されている4つのマッチタイプの特徴を正確に理解することが重要です。

 

最初にマッチタイプの特徴と適切な使い方をご紹介しつつ、マッチタイプの特徴を踏まえた除外キーワードの設定方法について紹介していきたいと思います。

 

1.4つのマッチタイプの特徴(メリット・デメリット)

 

 

マッチタイプを正しく活用し成果を出すためには、4つのマッチタイプ(完全一致、フレーズ一致、部分一致、絞り込み部分一致)の特徴を正確に理解する必要があります。まず最初に4つのマッチタイプの特徴(メリット・デメリット)について紹介していきます。

 

1-1.マッチタイプの基本:完全一致と部分一致

 

基本となるマッチタイプは、完全一致と部分一致の2つになります。

 

まず完全一致とは、ユーザーが検索したキーワードと完全に一致した時に表示するマッチタイプのことです。「完全に一致」とはありますが、キーワードの揺れ(スペルミス・略語等)を吸収して一致させてくれるオプション設定が存在します。ただし、この揺れ吸収機能の精度は100%ではないので注意が必要です。本当に大事なキーワードは揺れ機能に頼らずに入稿する必要があります。

 

 

次に部分一致ですが、”意味が近い”と思われるキーワードに対して自動的に広告を表示するマッチタイプです。”意味が近い”と判断する対象範囲はかなり広く、実際には関連性が低いキーワードにも反応してしまいます。そのためリスティング広告の運用で部分一致を多用するのは危険です。また部分一致の反応の仕方の特徴の1つですが、キーワードの組み合わせを増やすと拡張する範囲が狭まっていく傾向があります。

 

例) 賃貸 (拡張幅:大) > 賃貸 渋谷 (拡張幅:中) > 賃貸 渋谷 道玄坂 1ldk (拡張幅:小)

 

キーワードを組み合わせることで意味が絞り込まれていき、その結果類推精度が上がっていくというわけです。部分一致を活用する場合、上記特徴を生かしたキーワードとマッチタイプの選定が重要になります。


 

1-2 . 使い方が難しいフレーズ一致

 

次にフレーズ一致の説明ですが、一番活用するのが難しいマッチタイプといえます。機能を一言で言えば「登録したキーワードを含み、かつ語順(前後)が同じ場合に掲載されるマッチタイプ」です。これだけだとわかりづらいので下記で例を記載します。

 

例) 賃貸 渋谷 不動産     

  

  ◯(一致する) 賃貸 渋谷

  ×(一致しない) 賃貸 不動産 渋谷 ※語順が異なるため

 

キーワードだけでなく語順も一緒でなければ反応しないため、部分一致のような関連性がひくキーワードへの拡張はほぼありません。ただしユーザーの検索キーワードのパターン数は膨大であり、フレーズ一致だけで全てを抑えることは現実的ではありません。重要なキーワードに絞ってフレーズ一致を活用するという選択が現実的です。

 

1-3 .絞り込み部分一致の 「+」 の意味とは

 

絞り込み部分一致は4つのマッチタイプの中でも一番最後に追加されたマッチタイプです。

 

拡張の仕方ですが、フレーズ一致 < 絞り込み部分一致 < 部分一致 という形で、非常に使い勝手が良いマッチタイプとなります。また絞り込み部分一致を設定する際につける「+」ですが、この「+」がついているキーワードの拡張幅が部分一致から絞り込み部分一致に変更され、語順関係なく対象の単語が含まれているキーワードに反応します。

 

ただし部分一致のように"意味が類似した"キーワードに反応することはないので、キーワードに的確に反応させたい単語を含める必要があります。

 

2.マッチタイプの理想的な活用方法とは

 

 

前章で4つのマッチタイプの特徴をご紹介しました。次にそれぞれの理想的な活用方法について説明していきます。


 

2-1. 理想的な姿は全てのキーワードが完全一致 ?

 

リスティング広告で目指すべき理想系は、全てのキーワードを完全一致で掲載することです。上記が実現できると、成果に繋がらない無駄なキーワードで広告が露出されることがなくなるので高い広告効果が見込めます。

 

 

ただし、ユーザーの多様な検索ニーズを全て予測し、「全て完全一致」で広告を掲載することは現実的に不可能です。また検索数が少ないキーワードに対しては、Googleの機能でそもそも掲載することができないので、機会損失を起こします。

 

 

また最初から「全て完全一致」で開始すると、本来成果につながるキーワードに気がつかず機会損失がおこる可能性が高くなります。あくまで「全て完全一致」で広告掲載するという形は、理想論としての形であり、可能な限り近づけて行くというものになります。

 

業界などによっても異なりますが、完全一致で掲載できている割合が70 ~ 80%程度まで高めることができれば、非常にいい状態と言えるのではないでしょうか。


 

2-2. 補完的な役割としてのフレーズ一致・絞り込み部分一致・部分一致

 

完全一致だけでは必ず起きてしまう機会損失を防ぐために活用するのが、拡張機能を持つフレーズ一致・絞り込み部分一致・部分一致となります。

 

特に広告掲載を新規で始める場合は、どのキーワードが成果につながるのかを判断するデータが十分にないため、この3つのマッチタイプ活用は必須となります。

 

またその中でもおすすめは、

 

①拡張幅が”ちょうど良い”絞り込み部分一致

 

 

②複数の単語で構成されているキーワードの部分一致

 

になります。

 

完全一致をメインとしつつ、絞り込み部分一致・部分一致を補完的な役割として採用することが望ましいです。


 

2-3. 最も大事な役割を果たす除外キーワード

 

マッチタイプを活用する上で一番大事なのが除外キーワードになります。拡張するマッチタイプを活用する際は、除外キーワードとセットで活用方法を決めて行くことが重要となります。

 

広告掲載後に成果に繋がらないキーワードを除外することも非常に大事ですが、広告出稿時に大量に入稿したキーワード同士がお互いに食い合わない = コンフリクトを起こさないようにするために除外キーワードを設定しておく必要があります。

 

 

3.失敗する除外キーワードの活用方法

 

それでは次に除外キーワードの活用方法についてご紹介していきたいと思います。まず最初によくある失敗パターンについてご紹介いたします。

 

活用が不十分でせっかく設定したにも関わらず、リスティング広告の効果を上げるうえではほとんど意味がないパターンのことを指します。それが「検索クエリで効果が悪いクエリを選定し、そのクエリをそのまま除外する」、これが失敗するパターンです。

 

例えば、以下のような検索クエリレポートの数値があった場合、全体のCPA25,000円を超えてしまっている「リスティング 効果悪い」だけを設定していく方法のことです。

 

 

 

上記考え方で、効果が悪いクエリを1つ1つ除外していくことそれ自体は正しいですが、この方法が効果的に働くのはリスティングを始め立ての頃で終わります。

 

1つのクエリで著しく効果が悪いクエリがほぼなくなるからです。また出現したとしても数が非常に少ないため、そのクエリだけを除外したても全体に対するインパクトが非常に小さいのです。

 

 

 

4.除外キーワードは"構造的"に設計することが重要。

 

リスティング広告で除外キーワードを正しく活用するためには、"除外キーワードを構造的に設計"することです。

 

検索クエリを単語単位で除外するのではなく、リスティング広告全体で

 

①どういうキーワードカテゴリに広告を出稿するか

 

②該当するキーワードカテゴリにどの広告を出すか

 

という全体を設計する視点が必要になるということです。

 

これはキーワード選定で設計すべきことと全く同じであり、その内容を実現する上で除外キーワードの設計も必要になるということでもあります。

 

※参考記事 リスティング広告におけるキーワード・アカウント構造の設計方法について※

 

5."構造的アプローチ"で除外キーワードを設計する方法とは?

 

それでは"除外キーワードの構造的アプローチ"における設計パターンについて紹介していきたいと思います。設計パターンとしては大きく3種類存在します。

 

5-1.ネガティブキーワードの除外

 

まず最初にネガティブキーワードを除外するパターンです。

 

検索クエリの中には検索数が多く、ネガティブな意味合いを持つクエリが多数存在します。それらのクエリをあらかじめ一式除外することが"ネガティブキーワードの除外設計"となります。

 

例えば、2chなどの掲示板系のキーワードや、アダルト関連、事件・事故関連などがこれに該当します。これらのキーワードは最初の出稿段階から掲載しないように基本的にすべて"フレーズ一致"で除外することが必要です。

 

 

5-2.軸となるキーワード同士の除外

 

次に軸となるキーワード同士を除外するパターンです。これはキーワードに対して意図した広告を正しく表示するための設計内容となります。例として下記の図を参照してください。

 

 

上記のような「キーワード-広告」のセットが設定されている場合をみてみます。軸1の「Web広告 効果」が、それ以外の軸2・軸3のキーワードに対して軸1の「Web広告 効果」の広告が反応してしまうことがあります。

 

折角丁寧にキーワード毎に広告文を設定したとしても、意図する広告を出すための設計ができておらず、リスティング広告の効果を低下する原因となってしまいます。これを防ぐために、除外キーワードを活用して”軸キーワード同士を除外する"ことを行います。

 

具体的には下記の図のように設計を行っていきます。

 

 

上記のような形で、キーワード同士をフレーズ一致で相互に除外することで、お互いが反応し合うことを防ぎ意図しない広告が出ることがなくなります。ただしこのまま設計を進めると「Web広告 リスティング広告 効果」のような2つ以上の軸キーワードを含んだクエリの場合、どのキーワードにも反応しないことが起こる可能性が出てきます。

 

これを防ぐために、軸キーワードの中でも広告を出したいキーワードの優先順位を決め、その優先順位に従って除外キーワードを設定せず"クエリの逃げ道"を設計することが重要となります。

 

 

5-3. 検索クエリを活用した特定パターンに対する除外

 

最後に"検索クエリデータを活用した特定パターンの除外"です。クエリを単語で除外するのでなく、「クエリを要素で分解しカテゴライズすることで、特定パターンを除外していく」ことを指します。

 

イメージがしづらいと思うので、下記の図を参照してみてください。またクエリ分析の方法に関してまとめた記事も参考にUPしておきますので参考にしてみてください。

 

 

※クエリの分析に関しての参考記事※

 

検索クエリを単語だけで分析しても1つ1つの実績が小さいため、全体にインパクトがある傾向値を抽出することは困難です。

 

そのために必要なアクションが、検索クエリを要素に分解しカテゴライズすることで実績を統合して分析することです。

 

例えば上記の例のように、カテゴリとしてリスティング(リスティング、リスティング広告、PPC広告など)を分類します。また掛合のキーワードとして、"運用(運用、運用方法など)"、"効果(効果、効果を出す、実績など)"、"料金(価格、料金、値段など)"として分類してみます。その分類したカテゴリ全体で効果を分析することで、全体の傾向値を算出しアクションを行っていくのです。

 

これが”検索クエリを活用した特定パターンの除外”です。単語単位からカテゴリ単位に束ねていくことで、全体の傾向値を正しく判断し、インパクトがある除外キーワードの設計を行っていくことが重要となります。

 

 6.マッチタイプ・除外キーワードの自動化ツールとは?

 

 

最後に、リスティング広告で成果が出るマッチタイプ・除外キーワードを効率的に設定するための作業が自動化出来るツールをご紹介していきたいと思います。自動化ツールで出来ることは大きく次の3つになります。

 

6-1. マッチタイプの自動化設定ツール

 

組み合わせキーワードのタイプによってマッチタイプを自動的に設定してくれます。

 

例えば、1語の「賃貸」というキーワードは拡張幅が大きいので完全一致のみ。

 

2語の「賃貸 渋谷」は絞り込み部分一致、フレーズ一致など中程度の拡張幅のマッチタイプを活用。

 

3語以上で語彙の意味が絞り込まれているキーワードに対しては、部分一致の活用など入稿するキーワードの特性を生かしてマッチタイプを選定していきます。

 

 

6-2.除外キーワードの自動化設定ツール

 

除外キーワードの自動化ツールには2つのパターンが存在します。

 

1つ目は広告掲載後の結果を踏まえて、成果に繋がらないキーワードを自動的に除外設定するツールです。

 

2つ目のパターンは広告掲載前段階でキーワード同士がコンフリクトを起こさないように、あらかじめ除外キーワードを設定してくれるものです。


 

6-3.検索クエリの自動追加設定ツール

 

6-2に近い機能ですが、広告掲載後の結果を踏まえて成果につながっているキーワードでまだ入稿できていないキーワードを抽出してくれます。

 

また入稿まで自動的に対応しているツールも存在しています。

 

 

 

まとめ


 

いかがでしたでしょうか?

 

4つのマッチタイプの特徴を生かしつつ、キーワードや運用の状態に合わせて活用することがリスティング広告で成果をだすために重要なアクションとなります。

 

またそれぞれのマッチタイプの特徴を活かしつつ、除外キーワードを構造的に設計することで始めてリスティングでは効果が出るキャンペーン設計が完成します。

 

改めてこれを機会にマッチタイプの活用方法を見直して見てはいかがでしょうか?

ShiroKuro

ShiroKuro

インターネット広告の代理店で運用を10年。コンサルティングやオペレーションの仕組み・サービス設計を担当。その後、独立してWebエンジニアへ転身。Webマーケティングのオペレーションエンジンを日々開発中。 #twitter https://twitter.com/ShiroKu93776123