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【リスティング運用 運用講座】 本気で効果改善を狙うために必要なこと 〜リスティング広告 入札( + Google Adwords コンバージョンオプティマイザー)編 〜

 

リスティング広告はインターネット広告の中でも最もスタンダードで、誕生して10年以上経っています。最近では、faceook、Instegram、LINE、TwitterなどSNSプラットフォームの重要性も高くなっていますが、その中でもインターネット広告の中で相変わらず重要なポジションを占めているがリスティング広告ではないでしょうか。

 

この記事ではリスティング広告の運用講座という形で、約10年以上たくさんの人がリスティング広告を運用し、研究・経験を重ねた上でわかった、効果を出すために本当に必要なことを5回に分けて説明していきたいと思います。またそこに併せて最新のAI(人工知能)による自動化トレンドのエッセンスを加えて、2018年版という形でご紹介していきます。

 

第1回:リスティング広告 キーワード選定

第2回:リスティング広告 キャンペーン設計 (+Hagakure)

第3回:リスティング広告 入札( + Google Adwords コンバージョンオプティマイザー)

第4回:リスティング広告 除外キーワード

第5回:リスティング広告 オーディエンスデータ活用

 

 

 

 

 

#1. リスティング広告の運用における"入札"という行為とはなにか?

 

前回までと同様効果がでるリスティング広告の運用を考えていく上で、各アクションにおける基本原則みたいなものを理解することが重要になるわけですが、今回は入札の基本原則とは何か、ということを一番最初に考えてみたいと思います。

そもそもリスティング広告の運用における入札だけでなく、「入札=オークションする」とはどういう行為なのでしょうか?このテーマを考える上で、前提となるのが"モノ"の価値は人によって異なる = 相対性がある、ということです。

 

入札という行為の中で出てくるプレーヤーとして、”売り手”と”複数の買い手”が存在するかと思いますが、それぞれのプレーヤーにとって対象となる"モノ"の価値が異なるので、それに対する受け取りたい・支払える価値も異なってきます。これを前提とした時に、売り手側のゴールは「多数の買い手の中から、一番高い価値を支払える人に販売すること」であり、買い手側のゴールは「自分が感じる価値と等価の金額以下で"モノ"を入手すること」となるのです。これはリスティング広告の運用における入札においても同様の考え方が当てはまります。

 

つまり、買い手=広告主は、入札対象のキーワードに対する価値を適切に算定することで、その価値と等価値以下で買い付けを行い、広告を露出することがゴールとなるわけです。

 

#2.リスティング広告の運用における入札で"キーワードの価値"をどうやって決めるべきなのか?

 

では次に広告主におけるキーワードに対する"価値"をどうやって算出すべきなのか、について考えてみたいと思います。このテーマこそが入札においては最大の"肝ポイント"です。

 

この価値を算出するアプローチとして、「周りに関係なく独自の価値判定基準で価値を算出する"絶対価値"」と、「他と比べて何が優れているのかを表す"相対価値"」の2つのアプローチがあります。リスティング広告などの運用型広告における価値算出は、この"絶対価値"による算出が非常に困難であり、基本的には"相対価値"によって行われる必要があります。

 

なぜこの"絶対価値"での算出が難しいのでしょうか?3つ理由があるかと考えます。

 

1点目:

広告主側の環境(=内部環境)が常に変化するため。商材が変化したり、広告予算や目標が変化したりするため、その変化に合わせた価値算出が求められる。

 

 

2点目:

売り手側やその他の買い手側の環境(=外部環境)が常に変化するため。その他買い手プレーヤの顔ぶれが変わったり、そのプレーヤーの内部環境が変化したりする。また季節による環境変化が多い。

 

 

3点目:

1点目、2点目が入り混じった条件下で、その価値を適切に判断するための十分なデータが存在しないこと。多数の要素の掛け算によって成立している環境それ自体が常に新しい状態となってしまい、その環境下において"モノ"の価値を独立して判断するための十分なデータが存在することはほとんど不可能に近いからです。

 

 

つまり適切に価値を算出するための条件が、様々な要素が絡みっあって出来上がっており、その条件を的確に捉えた"絶対価値"を算出することは不可能なアクションに近く、現実的には"相対価値"を積み重ねて価値を算出していくしかない、ということになるわけです。絶対価値の算出が困難で、相対価値を積み上げることでしか、その状況下において価値を正しく算出することができない。つまり"相対価値"の積み上げにおける価値算出こそが、リスティング広告の運用における入札を正しく行い、かつ効果を出すための唯一の方法となるわけです。

 

もう少し具体的に表現してみようかと思います。

 

状況が変化したとしても、例えばAとBの2つのキーワードにおいて「効果が良い = 価値が高い」かを判断すること、これは容易にできるかと思います。1対1のキーワードに対して、相対価値での価値算出ができたので、あとはこれを大量のキーワードに対して行うことができれば、リスティング広告においての正しい価値算出が可能になるといわけです。つまり相対価値からのアプローチで、適切な価値算出を行うことができるようになり、その結果適切な入札が行うことができるというわけです。

 

 

#4.なぜ今までリスティング広告の運用において自動入札ツール・機能はなかなか使えなかったのか?

 

最後になぜ今までのリスティング広告の自動入札ツールはなかなか使えなかったのか、精度が悪かったのか、について考えてみたいと思います。それは従来のリスティング広告 自動入札ツールのアプローチが、すべからく"絶対価値"による価値算出アプローチをとっていたからです。

 

過去実績から統計的に未来を予測し、入札を行うアプローチがほとんどの自動入札ツールのアルゴリズムとして採用されていますが、このアプローチでは本来”予測不可能な未来”を"過去と同条件化での未来"と定義している時点で、論理的な破綻を前提条件の中に含んでしまっていることになります。すでに変化してしまった条件において予測された価値は、"不適切な方法で算出された誤った価値"であり、それでは入札が正しく行われないのです。

 

これはGoogleAdwordsなどのプラットフォームが提供しているコンバージョンオプティマイザーなどにも該当する話となります。"絶対価値"予測モデルとしては間違いなく最高峰のアルゴリズムであると思いますが、それが正しく発動するためには設定単位の目標値を基本的に変更しない、またはその精度を担保するために教師データとなるサンプル(=コンバージョン数など)が有る一定量必要などの条件が必要となります。この条件こそが、上記で触れたように論理的な矛盾を既に孕んでしまっているので、なかなか100%活用するには至らないことになります。※ただし、この条件さえクリアできる広告主にとっては抜群に成果が出る、かつ使い勝手のいい機能であることは間違いないです。

 

#5.まとめ

 

いかがでしたでしょうか?今回は、入札という切り口でリスティング広告の運用で効果を出すために必要なことにちてご紹介させていただきました。どれもテクニックというよりは基本原則となる考え方ですので、すぐに活用できるトピックスではないかもしれません。ただし本気でリスティング広告の運用で効果を出すためには、その本質を理解し、その上で正しいアクションを積み上げていくことが一番の近道だと私たちは考えています。

 

次回、4回目はマッチタイプ・除外キーワードについてご紹介できればと思います。

 

ShiroKuro

ShiroKuro

インターネット広告の代理店で運用を10年。コンサルティングやオペレーションの仕組み・サービス設計を担当。その後、独立してWebエンジニアへ転身。Webマーケティングのオペレーションエンジンを日々開発中。 #twitter https://twitter.com/ShiroKu93776123